「目的」と「手段」の整理は大事、でも時には「手段」から入っても良いかもしれない

女性二人が左右からホワイトボードに書き込みをしている写真

わたしたちは、広告代理店を発祥としたデザイン会社として、プロモーションに関わるお仕事をいろいろお手伝いさせていただいている中で、時折、「目的」と「手段」が整理されていないことで、思ったような成果が出せないことがあります。

「目的」とは、「集客を増やす」「商品の売り上げを伸ばす」など、目指すべきゴールです。
「手段」とは、「広告を出す」「イベントに出展する」など、ゴールに向かうために行うことです。

例えばこんなことはないでしょうか。ニュースで見た企業のSNSの活用事例などを見て、「うちもSNSを活用しないと」と思って、とりあえず始めてみたけれど、期待していたような成果もなく、なんとなく義務感で更新し続けて数ヶ月。今やすっかりネタ切れになり……。

他にもAI、NFT、メタバース、VR、ウェビナー、VTuberなどなどを、プロモーションに活用する企業の情報はたくさん目にしますが、話題になっているからと言ってあなたの会社にとって効果のある「手段」であるかは別です。そもそも、目にする活用事例も、成功しているのか失敗しているのかは、外からはあまりよく見えないのですから、そもそもプロモーション目当てに使っても効果がない可能性もあります。

「目的」が不明確なまま「手段」に手を出してしまうと、ゴールが見えないために迷子になってしまうかもしれません。その「手段」が「目的」達成のために役立つものであるか、よく見極めてから動くべきでしょう。

しかし一方で、「目的」からスタートするばかりでは、「手段」が見つけられずに動けなくなってしまうこともあります。「目的」は企業ごとに違うものですから、ちょうどぴったりな「手段」という都合のいいものも、そう簡単に見つかりません。

そんな時は、実は「手段」から入ったほうがうまくいく場合もあります。なぜなら、「目的」ありきの「手段」でなくても、「手段」に対して逆引きで「目的」が決められれば結果は同じだからです。

例えば先の例の「うちもSNSを活用しないと」と思って始めてみた場合ですが、「手段」としてのSNSを決めてから、後付けでも「目的」をはっきりさせれば、成立する可能性はあります。失敗してしまう場合の多くは、「目的」がはっきりしていない(知名度アップのためなのか、売り上げ向上のためなのか)か、目的と使用方法が噛み合っていないか、成果の評価指標が曖昧か、いずれにしても、成功するかどうかは、「目的」が明確にできるかどうかにかかっている、ということです。

実際わたしたちも、「手段」から入ったご依頼をいただくことがありますが、その場合は、手段の使い方をご提案する前に、「目的」をどう設定するかを相談させていただきます。結果的に「手段」を変えなければならない時もあれば、同じ「手段」で目的を設定できる場合もありますが、この過程を踏まない限り、「うまくいくはずのものもうまくいかない」というのが、わたしたちの経験上の結論です。

やりたい「手段」を思いついたら、ぜひ当社までご相談ください。「目的」の設定から、じっくり並走させていただきます。