SEO専門会社も見落としている「ウェブアクセシビリティ」の大切さ

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SEO(Search Engine Optimization = 検索エンジン最適化)、つまり「検索エンジンで検索した時に上位に表示するための施策」は、90年代からさまざまな方法が試されてきました。検索エンジンの隙を突く「裏技」のような側面もあり、SEOを生業とする会社と検索エンジン提供側とのいたちごっこの様相を呈していたのも今は昔。成熟した検索エンジン(主にGoogle)は、「裏技」をほぼ排除してしまい、今やSEOとして有効な手段は、「E-E-A-T(経験、専門知識、権威、信頼)」を示す内容をウェブサイトの中にいかに盛り込めるかが最も重要な施策となりました。つまり、「どんなサイトでも上位表示されるような都合の良い方法は無くなった」ということです。

E-E-A-Tを充実されることがSEOである、ということは、「サイトを良いものにする」とイコールだと考えて良いでしょう。検索エンジンは、何よりも「検索結果がユーザーの目的にかなっていること」が大切ですから、目指しているのは検索結果の質の向上のはずで、だからこそSEOは本質的な「内容の良し悪し」に向かって進んでいるのです(今のGoogle検索の検索結果の質が順調に向上しているかはひとまず置いておきましょう・笑)。

この「質の向上」という視点で、実はSEO専門会社も見落としがちな重要な施策があります。それは、「ウェブアクセシビリティを高める」ということです。

ウェブアクセシビリティとは、簡単に言えば「どんな人でも、同じようにウェブサイトから情報を得ることができるようにする」こと。わかりやすい例で言えば、目の見えない人が、音声による読み上げソフトなどを使って不都合なくサイトを回覧できるようにすることなどです。しかしそれ以外にも、色覚特性によって見えづらい色や区別しづらい色がある人でも見やすいか、マウスのない環境でキーボードで操作可能かどうか……などなど、掘り下げればまだまだたくさんの課題があるのです。

ウェブアクセシビリティという言葉も考えも、実はかなり昔からあるものです。SEOが叫ばれる以前、まだウェブサイトの構造も今ほど複雑でなかった頃には、読み上げソフトで読めるようにすること、マウスがなくてもキーボードだけで操作できることなどは、基本とも言えるものでした。しかし、サイトの「見た目」が重視されるようになり、「構造よりも見た目」に注目が集まるようになり、あらゆるサイトがSEOに血道を上げるようになって以降、「どんな人でも、同じようにウェブサイトから情報を得ることができるようにする」ことよりも「いかに検索エンジンに評価してもらうか」にかき消されるようになってしまいました。

しかし今は検索エンジンも、「検索結果がユーザーの目的にかなっていること」を目指す上で、改めてウェブアクセシビリティに注目しています。ウェブアクセシビリティに対応することで、「12%のサイトはトラフィックが増え、73.4%のサイトは自然検索流入が増え、66.1%のサイトが50%以上自然検索流入が増えた」というデータもあるようです。

しかも2024年4月より、「改正障害者差別解消法」が施行されることにより、「どんな人でも、同じようにウェブサイトから情報を得ることができるようにする」取り組みは、より重要性を増すことになります。とは言え、デジタル庁の発行するウェブアクセシビリティ導入ガイドブックを例に挙げても、一朝一夕でできるものではありません。

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